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外国人のための派遣の仕事ガイド:しくみ・許可番号・契約のチェックポイント
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派遣は、外国人が工場、倉庫、オフィス、コールセンターなどで仕事を見つける代表的な方法の一つです。早く働き始められ、いろいろな職場を経験できるのが利点です。一方で、直接雇用とは仕組みが違い、契約、権利、在留資格にも関わってきます。
この記事では、派遣の仕組み、派遣会社の許可の確認方法、契約書で見るべき点、在留資格ごとにできる派遣の仕事、同じ職場で働ける期間の制限、そして派遣社員としての権利を説明します。
派遣の仕組み:会社は二つ、仕事は一つ
派遣では、派遣会社(派遣元)があなたの雇用主です。雇用契約を結び、給料を払い、社会保険に加入させ、労働条件に責任を持ちます。実際に働く会社(派遣先)は日々の仕事の指示を出しますが、雇用主ではありません。
そのため窓口は二つあります。仕事の内容や職場環境の問題は派遣先の指揮命令者に、給料、契約、保険、有給休暇、在留手続きは派遣会社に相談します。法律上、派遣元責任者と派遣先責任者を置くことになっており、書類にその名前が書かれているはずです。
派遣は、現場に行っても自社からの指示だけで働く請負とは違います。書類上は請負なのに派遣先が直接指示している場合は偽装請負にあたるおそれがあり、違法で、あなたの権利もあいまいになります。働く前に、誰から指示を受けるのかを確認しましょう。
派遣会社の許可を確認する
労働者派遣事業を行うには、厚生労働大臣の許可が必要です。許可番号は「派」で始まり、その後に数字が続きます。派遣会社のサイト、求人、書類に記載されているはずです。
番号は、厚生労働省の「人材サービス総合サイト」で検索できます。会社名か許可番号で調べ、許可が有効か、社名と所在地が一致しているかを確認しましょう。
仕事を紹介する代わりに手数料を求める、パスポートや在留カードを預かろうとする、許可を示せない、といった相手には注意が必要です。許可を受けた派遣会社が、派遣することについて労働者から手数料を取ることはできませんし、雇用主が在留カードを預かることもあってはなりません。
契約書と書類で確認すること
働き始める前に、派遣会社は労働条件と就業条件明示書を書面で渡さなければなりません。両方を読み、面接や求人で聞いた内容と同じかを確かめましょう。
口頭で言われただけの条件は、書面にしてもらいましょう。派遣の契約は短期で、少しずつ更新されることが多いので、契約期間と更新の可能性は特に注意して見てください。
- 派遣先の会社名と、実際の就業場所の住所
- 仕事内容(在留資格に合うか判断できる程度に具体的か)
- 契約期間と更新の条件
- 勤務時間、休憩、休日、シフト、残業
- 時給または月給、手当、交通費、給料日
- 社会保険と雇用保険の加入
- 派遣先の指揮命令者と、苦情の申出先
- その職場での派遣可能期間の終わり(抵触日)
在留資格と派遣の仕事
どんな仕事ができるかは、直接雇用でも派遣でも在留資格で決まります。永住者、日本人の配偶者等、永住者の配偶者等、定住者など就労に制限のない在留資格の人は、工場のライン、倉庫のピッキングや梱包、食品加工を含め、適法な派遣の仕事に一般的に就くことができます。
技術・人文知識・国際業務の人が派遣で働けるのは、派遣先での実際の仕事がその在留資格に合う場合だけです。IT開発、翻訳・通訳、専門的な事務などが例です。ライン作業や倉庫のピッキングのような単純作業は、派遣会社がきちんとした雇用主であっても、一般に認められません。派遣会社を変えることは雇用主を変えることなので、所属機関に関する届出が必要で、仕事内容は次の更新時にも確認されます。
留学生や家族滞在の人は、資格外活動許可を受け、それぞれに適用される週の時間の上限内でのみ、アルバイトとして派遣の仕事ができます。風俗営業にあたる職場で働けないのは同じです。迷ったら、担当する業務を派遣会社に書面で確認し、出入国在留管理庁にも確かめましょう。
特定技能と派遣
特定技能は原則として直接雇用の制度で、雇用契約を結んだ会社で働きます。派遣による雇用が認められているのは、季節によって仕事量が変わる農業や漁業など、一部の分野に限られます。それ以外の分野で、特定技能の人を派遣として別の会社の現場で働かせることはできません。
登録支援機関と派遣会社を混同しないようにしましょう。登録支援機関は生活のサポート、オリエンテーション、書類の手続きなどを手伝いますが、雇用主ではなく、あなたを別の職場に派遣することもありません。
特定技能で派遣の仕事を紹介されたら、その分野で派遣が認められているか、書類にきちんと書かれているかを確認してください。対象分野や規則は政府が定めており変わることがあるので、承諾する前に出入国在留管理庁のサイトで確かめましょう。
派遣期間の制限(いわゆる3年ルール)
労働者派遣法は、派遣を続けられる期間に制限を設けています。原則として、同じ派遣社員を同じ派遣先の同じ組織単位(課やグループなど)に3年を超えて派遣することはできません。また、派遣先が同じ事業所で派遣を受け入れ続けられる期間にも制限があり、延長するには過半数労働組合などへの意見聴取といった手続きが必要です。
派遣会社に無期雇用されている人や一定の年齢以上の人などには例外があります。期限が近づくと、派遣会社は派遣先への直接雇用の依頼、別の派遣先の紹介、無期雇用への転換などの雇用安定措置をとる必要があります。
ルールは細かく、これまでにも改正されてきたので、ここでの説明は概要として受け止めてください。期限が近い人は、その後どうなるかを派遣会社に書面で確認し、厚生労働省の案内も見ておきましょう。
派遣社員の権利
派遣社員も、ほかの労働者と同じく労働基準法で守られています。一定期間継続して働き、必要な出勤率を満たせば年次有給休暇がもらえ、雇用主である派遣会社が付与します。残業、深夜、休日の労働には割増賃金が支払われなければなりません。
勤務時間や契約期間の要件を満たせば、直接雇用の社員と同じく、健康保険、厚生年金、雇用保険に加入しなければなりません。給与明細で保険料が引かれているかを確認しましょう。
同一労働同一賃金のルールにより、派遣社員は派遣先の正社員と比べて不合理な待遇差を受けないよう、または派遣会社が定める適正な労使協定にもとづいて賃金が決まるようになっています。派遣会社にはキャリア形成のための教育訓練の実施や、求めがあれば賃金の決め方を説明する義務もあります。派遣会社に相談しても解決しない場合は、都道府県労働局やハローワークに相談できます。
チェックリスト
- 派遣会社の「派」から始まる許可番号が国のデータベースで有効
- 労働条件と就業条件明示書を書面で受け取った
- 仕事内容が自分の在留資格に合っている
- 派遣先の指揮命令者と派遣会社の担当者が分かっている
- 社会保険と雇用保険の加入を確認した
- 契約期間、更新の条件、抵触日を把握している
- パスポートと在留カードは自分で持っている
よくある質問
派遣の場合、雇用主はどこですか。
派遣会社です。給料の支払い、社会保険、有給休暇を担当し、労働条件に責任を持ちます。派遣先は仕事の指示を出すだけです。
技術・人文知識・国際業務の在留資格で工場派遣はできますか。
一般にできません。ライン作業や倉庫作業のような単純作業は、派遣であってもその在留資格に合いません。派遣先での実際の仕事内容が在留資格に合っている必要があります。
派遣会社に手数料を払う必要はありますか。
許可を受けた派遣会社が、派遣することについて労働者から手数料を取ることはできません。働き始めるためにお金を求められたら注意しましょう。
派遣社員にも有給休暇はありますか。
あります。継続勤務と出勤率の法律上の要件を満たせば、派遣会社は年次有給休暇を付与しなければなりません。
同じ職場で3年に近づいたらどうなりますか。
派遣会社は、派遣先への直接雇用の依頼や別の派遣先の紹介などの雇用安定措置をとる必要があります。例外に当たる人もいるので、詳しくは派遣会社に書面で確認しましょう。
派遣の仕事は在留期間の更新に不利ですか。
更新は、在留資格、仕事内容、本人の状況をもとに出入国在留管理庁が判断します。大切なのは契約の形式ではなく、在留資格に合った仕事であることと、納税や保険の記録が整っていることです。