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特定技能ビザの基礎知識:試験・対象分野・支援計画・在留期間の上限
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特定技能は、人手不足が深刻な産業分野で現場の仕事を担う外国人のためにつくられた在留資格です。一定の技能と基本的な日本語力を持つ人向けの「特定技能1号」と、熟練した技能を持つ人向けの「特定技能2号」の二段階があり、2号は在留期間や家族帯同の面で制限が少なくなります。
このページは制度の全体像をまとめたもので、法的助言ではなく、申請の結果を予測するものでもありません。審査して判断するのは出入国在留管理庁(入管)で、対象分野・試験・ルールは定期的に見直されます。OlaJobは求人サイトで、入管当局ではなく、申請の代理も行いません。個別のケースは申請取次行政書士や弁護士に相談し、公式ポータル(ssw.go.jp)も確認してください。
このページの対象
介護、外食、製造、建設、農業などの現場で働きたい方を想定しています。留学生、技能実習を修了する方、海外で試験に合格した方、ほかの在留資格で日本にいて要件を満たす方などです。初めて特定技能での採用を検討する企業にとっての入口としても使えます。
特定技能1号の要件
18歳以上で健康状態が良好であること、その分野の技能試験に合格していること、日本語試験に合格していることが基本です。日本語試験は国際交流基金日本語基礎テスト(JFT-Basic)または日本語能力試験N4以上で、介護分野はさらに介護日本語評価試験が必要です。試験は国内と複数の国で実施され、日程や会場は分野ごとの試験実施機関が案内しています。
技能実習2号を良好に修了した人は日本語試験が免除され、実習の職種・作業と特定技能の分野に関連性があれば技能試験も免除されます。
受入れ企業は原則として直接雇用であること(派遣は農業と漁業のみ可)、日本人と同等額以上の報酬を支払うこと、労働・社会保険・税の法令を守っていること、分野ごとの協議会への加入など分野別の条件を満たすことが求められます。
特定技能1号で在留できるのは通算で5年までで、家族の帯同は基本的に認められていません。
特定技能2号の要件
2号には、分野ごとのより高い水準の技能試験への合格と、多くの分野で班長など現場を指導・監督する実務経験が求められます。日本語の要件を設けている分野もあります。更新回数に上限はなく、配偶者と子どもは「家族滞在」で呼び寄せることができます。
2号はすべての分野にあるわけではありません。たとえば介護分野では、2号の代わりに在留資格「介護」という長期のルートがあります。2号を前提にキャリアを考える場合は、現在どの分野で2号が認められているかを先に確認してください。
16の対象分野
2024年の閣議決定により、特定技能の対象は次の16分野になっています。分野や各分野の業務範囲は見直されることがあるため、最新の情報はssw.go.jpで確認してください。
- 介護
- ビルクリーニング
- 工業製品製造業
- 建設
- 造船・舶用工業
- 自動車整備
- 航空
- 宿泊
- 農業
- 漁業
- 飲食料品製造業
- 外食業
- 自動車運送業
- 鉄道
- 林業
- 木材産業
支援計画と登録支援機関
特定技能1号の受入れ企業は、仕事と生活の両面を支える支援計画をつくり、実施しなければなりません。自社で行うほか、出入国在留管理庁に登録された登録支援機関にすべてを委託することもできます。支援にかかる費用を本人に負担させることは認められていません。2号の場合、支援計画は不要です。
- 就労開始前の事前ガイダンス(労働条件、仕事内容、日本での生活)
- 海外から来るとき・帰国するときの空港への送迎
- 住居の確保、銀行口座の開設や携帯電話の契約の手伝い
- 生活のルールや緊急時の連絡先などの生活オリエンテーション
- 必要に応じた役所の手続きの手伝い
- 日本語を学ぶ機会の提供
- 本人が理解できる言語での相談・苦情への対応
- 地域の日本人との交流の機会づくり
- 会社都合で雇用契約が終わる場合の転職先探しの支援
- 定期的な面談と、問題があった場合の行政機関への通報
手続きの流れ
国によっては二国間の取り決めにより、相手国側での手続きが加わります。たとえばベトナム国籍の方については、ベトナム政府側の手続きを経た推薦者表の提出が求められてきました。国別の注意点は入管のサイトに掲載されているので、申請前に確認してください。
- 1. 希望する仕事に合う分野を選び、試験の日程と会場を確認する。
- 2. 技能試験と日本語試験に合格する。または技能実習2号修了による免除を確認する。
- 3. 同じ分野の受入れ企業を見つけ、本人が理解できる言語で説明を受けたうえで特定技能雇用契約を結ぶ。
- 4. 企業が支援計画を作成するか登録支援機関と委託契約を結ぶ。本人は所定様式で健康診断を受ける。
- 5. 日本にいる場合は在留資格変更許可申請、海外にいる場合は企業が在留資格認定証明書を申請し、その後に査証を申請する。
- 6. 変更が許可されたら収入印紙で手数料を納め(金額は入管のサイトで確認)、新しい在留カードと、受入れ企業と分野が記載された指定書(パスポートに貼付)を受け取る。
- 7. 就労開始。支援担当者の連絡先を控え、生活オリエンテーションを受ける。
提出書類
入管は分野ごとに提出書類の一覧を公表しており、申請人に関する書類、受入れ企業に関する書類、分野に関する書類に分かれています。以下は一般的な種類で、すべてではありません。そろえても許可が保証されるものではありません。
- 申請書と写真、日本にいる場合はパスポートと在留カード
- 技能試験・日本語試験の合格証明書、または技能実習2号を修了したことを示す書類
- 所定様式の健康診断個人票
- 特定技能雇用契約書と、本人が理解できる言語での雇用条件の説明書
- 支援計画書、または登録支援機関との委託契約書
- 受入れ企業の登記・決算・法令遵守(労働、社会保険、税)に関する書類
- 協議会の構成員であることの証明など分野別の書類
- 日本にいる場合は、税金や社会保険料の納付状況を示す書類
申請の時期
試験の日程と結果発表、契約書類、支援計画の準備にはそれぞれ時間がかかり、審査期間も管轄の入管や個別の事情で変わります。数か月単位で余裕を持って計画してください。在留期間は入管が決める期間ごとに更新が必要で、1号は通算5年が上限です。変更も更新も、今の在留期間が切れる前に申請してください。
よくあるつまずき
前の勤務先とのトラブル、在留の空白期間、税金の未納などがある場合は、申請前に申請取次行政書士や弁護士に個別に相談してください。
- ある分野の試験に合格したのに、別の分野の会社に就職する
- 在留資格変更の許可が出る前に新しい会社で働き始める
- ブローカーに保証金を払ったり、違約金の約束をしたりする。仕事やビザと引き換えにお金を求める人には注意
- 1号のまま家族を呼べると思い込む
- 指定書に書かれた分野の範囲外の仕事をさせられる
- 住民税・年金・健康保険の支払いが途切れる
- 古い分野一覧をもとに計画を立てる
チェックリスト
- 仕事に合う分野を選び、最新の分野一覧に入っていることを確認した
- その分野の技能試験に合格した、または技能実習2号による免除を確認した
- JFT-BasicまたはN4以上に合格した(介護は介護日本語評価試験も)
- 直接雇用で、日本人と同等以上の報酬であることを確認した
- 雇用契約の内容を理解できる言語で説明してもらった
- 支援計画を誰が実施し、どう連絡を取るかを確認した
- 所定様式の健康診断を受けた
- 母国側で必要な手続きがないか確認した
- 在留期間の満了日と、1号の通算在留期間を把握している
- 変更許可が出るまで新しい会社で働き始めない
よくある質問
特定技能1号の日本語はN4で足りますか?
1号の日本語要件としては、日本語能力試験N4以上またはJFT-Basicの合格が基本です。介護分野は介護日本語評価試験も必要です。ただし、仕事そのものに対して企業がより高いレベルを求めることはあります。
1号で家族を呼べますか?
基本的にはできません。家族が「家族滞在」を申請できるのは、通常2号になってからです。
5年を超えて働き続けられますか?
1号は通算5年が上限です。その後も日本で働くには、2号がある分野で2号に移行するか、別の在留資格の要件を満たすのが一般的なルートです。上限の例外があるかどうかは入管の最新情報で確認してください。
登録支援機関の費用を払う必要はありますか?
ありません。支援計画にかかる費用を本人に負担させることは認められていません。支払いを求められた場合は、払う前に入管や行政書士に相談してください。
技能実習に代わる新しい制度はどうなりますか?
技能実習制度に代わり、特定技能へつながる仕組みとして「育成就労」制度を設ける法律が成立しています。段階的に導入されるため、開始時期や移行のルールは公式の発表で確認してください。