仕事探し
外国人の日本での仕事の探し方|在留資格と日本語レベルから始める就職活動
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日本での仕事探しというと、履歴書の書き方や面接対策から始めがちです。しかし外国人の場合、最初に確認すべきなのは在留資格です。在留カードに記載された在留資格によって、就ける仕事の種類、働ける時間、そして入社前に出入国在留管理庁への手続きが必要かどうかが決まります。条件の良い内定をもらっても、在留資格に合わなければその仕事には就けない、ということが実際に起こります。
このガイドでは、在留資格の確認、目指す仕事の種類の決定、日本語レベルの整理、探し方の選択、求人票の読み方、契約前の確認という、実際に役立つ順番で進め方を解説します。内容は一般的な情報であり、法的助言ではありません。個別のケースについては、申請取次の届出をしている行政書士や、入管業務を扱う弁護士に相談してください。
ステップ1:自分の在留資格で何ができるかを確認する
日本には「就労ビザ」という一つのビザがあるわけではありません。在留資格ごとに、認められる活動の範囲が決まっています。応募を始める前に、在留カードで自分の在留資格を確認し、次のどのグループに当てはまるかを整理しましょう。これだけで、応募しても意味のない求人を大きく減らせますし、面接で在留資格について聞かれたときの答えも準備できます。
技術・人文知識・国際業務や特定技能などの就労資格を持っている場合、その資格に合った業務にしか就けません。別の種類の仕事に移るには在留資格の変更が必要になることがあり、その許否を判断するのは会社ではなく出入国在留管理庁です。まだ海外にいて在留資格がない場合は、採用企業が代理で在留資格認定証明書の交付を申請し、交付後に日本大使館・総領事館でビザを申請するのが一般的な流れです。
- 就労に制限がない資格:永住者、定住者、日本人の配偶者等、永住者の配偶者等。法律に反しない仕事であれば、正社員でもアルバイトでも選べます。
- 業務の範囲が決まっている就労資格:技術・人文知識・国際業務、特定技能など。実際の仕事内容が資格に合っている必要があります。
- 条件付きでアルバイトができる資格:留学、家族滞在。資格外活動許可が必要で、原則として週28時間以内、風俗営業関係の仕事はできません。
- 特定活動(ワーキング・ホリデーを含む):できる活動はパスポートに添付された指定書に書かれています。必ず確認してください。
- 海外在住:在留資格認定証明書の手続きをしてくれる採用企業が必要です。
ステップ2:目指す仕事の種類を決める
在留資格を確認したら、どの種類の仕事を目指すのかを決めます。大きく分けると三つの道があり、採用する企業も、採用の時期も、求められることも違います。三つを混ぜたまま応募すると、どの企業にも響かない書類になりがちです。
一つ目は専門職・事務職です。ソフトウェア開発、設計、経理、マーケティング、営業企画、貿易事務、通訳・翻訳などで、主に技術・人文知識・国際業務に結びつく仕事です。入管が学歴や職歴と仕事内容の関連性を見るため、企業も同じ点を重視します。二つ目は現場の仕事です。外食、介護、飲食料品製造、建設、ビルクリーニング、宿泊などで、就労資格が必要な場合は特定技能制度が中心になり、分野ごとの技能試験と日本語試験への合格が求められます。三つ目がアルバイトで、留学生や家族滞在の方は許可の範囲内で働く必要があります。
重なる部分には注意が必要です。飲食チェーンが海外事業のために翻訳担当を正社員で採用することはありますが、ホールでの接客は翻訳ではありません。工場が生産技術者を採用することはありますが、ライン作業は技術職ではありません。判断の基準は、一日の大半を実際に何をして過ごすかです。求人を読むたびに、この視点を当てはめてください。
ステップ3:日本語レベルを正直に見極める
在留資格の次に大きな条件になるのが日本語力です。求人票に書かれたJLPTのレベルは、多くの場合、職場で毎日使うことになる言葉の水準を表しています。あくまで目安ですが、日本語のメールや電話、会議に対応する事務職ではN2以上を求める求人が多く、接客の仕事では会話に自信があればN3で応募できることもあり、現場の仕事ではN4程度から働きながら覚える形もあります。企業によって大きく異なる点は理解しておきましょう。
日本語をほとんど使わない仕事もあります。外国籍メンバーの多い開発チーム、英語講師、外国人客の多い宿泊施設、海外の顧客を相手にする業務などです。ただし数は限られ、競争も激しく、ビジネスレベルの英語や技術力など、別の強みが求められる傾向があります。日本語を勉強中であれば、今はそうした仕事に応募しながら、次のJLPTの級を目指すのが現実的です。一つ上の級に合格するたびに、応募できる求人の幅が広がります。
JLPTが測るのは読む力と聞く力で、企業は話す力も見ています。面接では、上位の級を持っていても会話がぎこちないより、レベルは控えめでも丁寧で分かりやすい日本語のほうが好印象になることがあります。資格があれば記載し、なければ「日本語での電話応対ができる」「辞書を使えば日本語の技術資料を読める」など、できることを具体的に書きましょう。
ステップ4:自分に合った探し方を選ぶ
日本での仕事探しに唯一の正解はなく、目指す仕事によって適した方法が変わります。在留資格や日本語レベルで絞り込める求人サイトは、応募できない求人を最初から除外できるので、時間を大きく節約できます。OlaJobの「Visa & Job Match」では、今の在留資格と両立する可能性がある求人を表示し、ビザサポートの有無も求人ごとに確認できます。ただし、個別のケースで本当に適合するかは確認が必要で、在留資格の最終判断は出入国在留管理庁が行います。
ハローワーク(公共職業安定所)は求人数が多く、職業相談も無料で受けられます。大都市には外国人求職者や留学生向けの窓口を設けているところもあり、特に地方の求人を探すときに役立ちます。学生であれば、大学や専門学校のキャリアセンターは意外と活用されていない資源です。留学生を採用した実績のある企業を把握していたり、エントリーシートの添削や学内での企業説明会を行っていたりします。
中途採用や専門職では、人材紹介会社も選択肢になります。日本で職業紹介事業を行うには厚生労働大臣の許可が必要で、一般的に紹介手数料は求職者ではなく企業が支払います。仕事の紹介やビザの手配を理由にお金を求められたら、強く警戒してください。また、人のつながりも侮れません。同級生、元同僚、地域のコミュニティを通じた採用は、広く求人を出さない中小企業では特によくあります。
ステップ5:審査する側の目線で求人票を読む
求人票には短い文章に多くの情報が詰まっていて、外国人にとって特に重要な項目があります。まずは仕事内容です。説明があいまいだったり、事務作業と店舗・ライン作業が並んでいたりする場合は、実際の時間配分を確認しましょう。就労資格の審査で見られるのは仕事内容そのものなので、あいまいな求人票は小さな問題ではなくリスクです。
次に雇用形態と給与の形を確認します。正社員、契約社員、派遣、アルバイト・パートでは、安定性や福利厚生、在留手続きへの企業の対応が異なります。月給と時給はそのまま比べられないため、想定される勤務時間、残業の扱い、賞与、交通費、社会保険もあわせて見てください。給与水準は地域・業種・企業によって違いますが、就労資格の場合は、同じ仕事をする日本人と同等額以上であることが求められます。
「ビザサポートあり」は、企業が申請や在留資格変更に必要な書類を準備する意思がある、という意味です。手続きを理解している企業だというサインにはなりますが、許可を約束するものではありません。許否を決めるのは出入国在留管理庁であり、企業にも求人サイトにも、その判断を代わりに下すことはできません。
- 仕事内容:具体的に書かれているか、在留資格と合っているか
- 勤務地と転勤:店舗や現場、他の地域への配属はあるか
- 勤務時間と休日:固定か、シフト制か、残業はどの程度か
- 試用期間:期間の長さと、その間に条件が変わるか
- 日本語レベル:必須か、歓迎条件か
- ビザサポート:在留資格変更、更新時の対応、またはなし
ステップ6:応募書類と面接
日本企業の多くは履歴書を求め、経験者採用では職務経歴書も必要になります。外資系などでは英文のCVで応募できる場合もあります。どの形式でも、在留資格と在留期限、日本語レベル、そして自分の経歴と応募職種を結びつけた志望動機をはっきり書きましょう。採用担当者は短時間で書類を判断するので、在留資格が一目で分かれば、最初の疑問に先回りして答えられます。
一次面接はオンライン、最終面接は対面という流れがよくあります。なぜ日本で働きたいのか、どのくらい日本にいる予定か、在留資格はどうなっているかは、よく聞かれる質問です。今の在留資格、その仕事に必要な在留資格、企業側に必要な手続きを、落ち着いて事実に沿って説明できるよう準備しておきましょう。専門家である必要はありませんが、基本を理解していることが伝われば、外国人の採用が初めての企業も安心します。
時間を守り、予定が変わったらすぐに連絡しましょう。日本の採用では小さな気配りが評価につながり、技術と同じくらい誠実さや報連相を重視する企業も少なくありません。
ステップ7:契約前と入社後に確認すること
内定をもらったら、労働条件を書面で受け取りましょう。日本では、契約期間、就業場所、業務内容、労働時間、休日、賃金などの主な労働条件を書面で明示することが企業に義務付けられています。面接で聞いた内容や在留資格の範囲と照らし合わせ、求人票と業務内容が違う場合は、署名する前に確認してください。
就労資格のまま転職する場合、原則として、前の会社を辞めたときと新しい会社に入ったときに、それぞれ14日以内に出入国在留管理庁へ届け出る必要があります。新しい仕事が今の在留資格に合っていることを証明する就労資格証明書もあります。取得は任意ですが、次の更新時の不安を減らすのに役立ちます。新しい仕事に在留資格の変更が必要な場合は、許可を受けてからその仕事を始めなければなりません。
職種名が特殊、経歴に空白期間がある、過去に不許可になったことがあるなど、個別の事情がある場合は、申請取次の届出をしている行政書士や、入管業務を扱う弁護士に相談してください。OlaJobは求人サイトであり、入管当局ではなく、申請の代理も行いません。
こんな求人には注意
ほとんどの企業は誠実ですが、在留資格に関する不安につけ込む悪質な例もわずかにあります。次のような点に気づいたら、応募をやめるか、少なくとも第三者に相談しましょう。
働き始めてから賃金の未払いなどの問題が起きた場合は、厚生労働省の労働基準監督署に相談できます。ハローワークでも仕事に関する相談を受け付けています。
- 仕事の紹介料や、ビザの手配を名目にした費用を求められる
- 「ビザは必ず下りる」と言い切られる。出入国在留管理庁以外に、それを約束できる人はいません
- 会社がパスポートや在留カードを預かろうとする。自分の書類は自分で管理します
- 仕事内容の説明があいまい、または来日・入社後に変わる
- 許可された時間を超えて働くよう言われる、または在留資格で認められない業種で働かされる
- 給与明細も書面の契約もなく、現金払いのみ
チェックリスト
- 自分の在留資格、在留期限、就労制限の有無を把握している
- 目指す道を決めた:専門職・事務職、特定技能での現場の仕事、アルバイトのいずれか
- 日本語レベルを正直に書き、JLPTの結果があれば添えている
- 応募する仕事の内容が、今の在留資格か変更予定の在留資格に合っている
- その企業の「ビザサポート」が何を含むのか確認した
- 署名する前に労働条件を書面で受け取った
- 転職する場合、14日以内の届出と在留資格変更の要否を理解している
- 不明な点は出入国在留管理庁か専門家に確認した
よくある質問
海外に住んだまま日本の仕事を探せますか?
探せますが、受け入れてくれる企業が必要です。通常は企業が代理で在留資格認定証明書の交付を申請し、交付後に日本大使館・総領事館でビザを申請します。IT、エンジニア、一部の専門職は海外から採用する例が比較的多く、それ以外では日本在住者を優先する企業も多くあります。オンライン面接が広まり、初期の選考は以前より受けやすくなっています。
日本で就職するにはN2が必要ですか?
必ずしも必要ではありません。日常的に日本語を使う事務職ではN2を求める求人が多いものの、条件は企業や職種によって異なります。ITや英語講師、海外向けの仕事では日本語をあまり使わないこともあり、現場の仕事ではN4程度から始められる場合もあります。級が上がるほど選択肢が広がるので、応募と並行して学習を続けましょう。
「ビザサポートあり」の求人なら、ビザは必ず取れますか?
いいえ。企業が申請に必要な書類を準備する意思がある、という意味です。在留資格の許可・変更・更新は、本人の状況と実際の仕事内容をもとに出入国在留管理庁が判断します。
家族滞在の在留資格で働けますか?
資格外活動許可を受ければ、原則として週28時間以内でアルバイトができます。風俗営業関係の仕事はできません。フルタイムで働く場合は、通常、仕事の内容に合った就労資格への変更が必要です。
人材紹介会社にお金を払う必要はありますか?
一般的に、許可を受けた職業紹介事業者の手数料は企業が支払い、求職者は支払いません。仕事の紹介やビザの手配を理由に費用を求められたら注意し、厚生労働大臣の許可を受けた事業者かどうかを確認しましょう。
仕事探しにはどのくらい時間がかかりますか?
分野、日本語レベル、時期、在留資格の変更が必要かどうかによって大きく変わります。新卒採用は一年がかりのスケジュールで進み、中途採用は数週間で決まることもあります。在留資格の変更が必要な場合は審査の期間も見込んで、早めに動きましょう。